2019年08月19日

おいしくて安全な油についてのおはなし(揚げ油編)

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おいしい揚げものが食べたい!

個人的には、夏野菜は揚げ物がおいしいと思っているのです。暑い!と思われるかもしれませんが、調理時間は案外短く、何より野菜中心でもごちそうになる所がうれしいところ。

普段できるだけ安全な食べ物をと気をつけている人の中でも、案外ノーマークだったりする揚げ油。原料の産地や加工方法などによって、風味や安全性も全く異なるので実は要注意です。美味しい有機野菜をもっとおいしく食べていただくために、これから油と調味料について詳しく解説したいと思います。

どんな油を使っていますか?

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スーパーでよく見かけるのは、1リットル入りで300円から500円のサラダ油や米油です。しかし店によっては1000円近く、さらにそれ以上高い揚げ物用油も販売されています。この価格の差はなんだと思われますか?そして、両者にはどんな違いがあるのでしょうか?

油の抽出方法

油の抽出方法は、大きく2種類にわけられます。

1.圧搾法
昔ながらの方法で、菜種やゴマなどの穀物に重しで圧力をかけて、しみだした油を漉すなどしたもの。素材から抽出できる油の量が少なく、抽出時間も長くなるので、効率が悪く、価格が高くなりますが、加熱処理をしていないので、油脂の成分が変化しておらず、酸化しにくいのが特徴です。

2.抽出法
ヘキサン
という溶剤を使って材料から油を取り出す方法です。油脂分の少ない大豆や米ヌカでは、菜種のように圧搾しても油を取り出すことはできないので、この方法を使用します。圧搾法よりも搾れる油の量が多く、効率が良いので、安価な油を製造することができます。

ヘキサンについて

ヘキサンは石油由来の有機溶剤です。液体でそのまま摂取すれば人体に有害ですが、油の製造に使用する場合は、製造工程で完全に除去されるので、抽出した油にはヘキサンは含まれていません。それならば、特に問題もなく、安くて効率がいい方がいいと思われるかもしれませんが、実はヘキサンよりも、抽出後の油を精製するために加熱することによって油の構造が変化し、悪名高いトランス脂肪酸※1が生じたり、低温圧搾の油と比較すると酸化しやすい油になっているということの方がむしろ心配です。

※1トランス脂肪酸
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%84%82%E8%82%AA%E9%85%B8

揚げ物を食べて、胃もたれや胸やけをおこすということは、このように酸化した油を摂取している可能性が高いのです。良い油を使用したとしても、温度を上げすぎたり、長時間使用し続けたりすると、いずれ油は酸化するので、上等の圧搾油でも使用方法によっては害になるということにも注意する必要があります。

油の原料について

安い油ほど原料コスト削減のため、効率重視の農産品が原料として使用されています。特に油では「遺伝子組み換え作物」※2を使用している可能性があります。油脂それ自体を販売する場合、原材料に対して「遺伝子組み換えではない」という表記が出ているものが大半ですが、業務用の油など、惣菜や菓子に使用する場合は、表示義務がないため、知らず知らずのうちに遺伝子組み換えの作物を摂取してしまう可能性が高いということです。

※2 遺伝子組み換え作物
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E7%B5%84%E3%81%BF%E6%8F%9B%E3%81%88%E4%BD%9C%E7%89%A9
(この項目にはウィキペディアにおける良記事を示す☆のマークがついていますね)

例えば、サラダ油の原料として、よく綿の実の油が使われますが、綿に関しては、主に食用ではなく繊維生産が目的であるため、生産効率のいい遺伝子組み換え品種への移行が、比較的抵抗なく進められてきました。その割合は世界中の綿花生産量の約75%にものぼるといわれています。ここで綿の実は副産物になるのですが、当然そちらもほとんどが遺伝子組み換え作物ということになります。そしてこの綿実油は安価な上、サクサクと軽く揚がるので、低価格なスナック菓子や冷凍食品のフライなどにもよく使用されています。

遺伝子組み換え作物については、それを摂取したことによる人体への影響はまだ解明されていません。ただその先が未知数なのに、許可されているから大丈夫と思えるはずもなく、少なくとも私はこの無責任な人体実験にあえて身を挺すことはありません。「ただちに害はない」ということはすなわち、「もっと後で何かあっても責任は取れないよ」ということですから。


おすすめの油

難しい話はこのへんで、具体的油を選ぶためのチェックポイントとおすすめの油についてまとめます。

ポイント1・遺伝子組み換え作物を使用していない

ポイント2・低温圧搾(コールドプレス) 一番搾り※3

低温圧搾で抽出できる原料としては、菜種とゴマが一般的ですが、普段使いには菜種が適しています。焙煎していないゴマを搾油した「太白ごま油」は、やや高価ですが、風味も良く、サクッと揚がるので天ぷら専門店でも使われています。

※3 一番搾り
圧搾では、搾りかすに油分が残るので、搾りかすから抽出法でさらに油をしぼって圧搾の油と混合して販売している場合もあります。一番搾りと表示がある場合は、低温圧搾の油のみを使用しているということです。

さらに国産材料を使用した油なら理想的ですが、国産の菜種は生産量が少ないので、普段使いとして、非遺伝子組み換え、オーストラリア産菜種油を使用した菜種油を使用しています。揚げかすや粉が混ざると、酸化の原因になります。必ずオイルポットを用意して、使用後はこまめにろ過。温度管理に気をつけて、酸化させないように、揚げ物の後は炒め物にも使い、油が疲れる前に※4つぎたしながら、常に回転するようにしています

※4 油を捨てないで使う方法
良い油は、できるだけ無駄なく利用したいところ。揚げ油は一回使ったら捨てる。という人もいますが、とてももったいないです。揚げかすをろ過するオイルポットを用意して、使ったらまず熱いうちにろ過。油を使い続けると、油の粘度が増して、からっと揚がらなくなってきますので、そういう時は、めんどうがらずに一度火を止め、油を一度ろ過してから新しい油を2〜3割足せば、またからっと揚がるようになります。オイルポットの油は、揚げ物だけでなく炒め物にも使うようにすると、使った油が酸化する前に使い切ることができます。魚介を揚げた時は、油ににおいがつきますので、少々もったいないようですが新聞紙などに染み込ませて
処分しています。


菜種油のおすすめ

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鹿北製油 菜たねサラダ油 圧搾法一番しぼり

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米澤製油 圧搾一番搾り なたねサラダ油

安全はもとより、目から鱗のおいしい揚げ物。一番のコツは油選びです。さっそく試してみてくださいね。

posted by 大地と自然の恵みスタッフ at 10:32| Comment(0) | 有機野菜レシピ/recipe | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月07日

新生姜出荷中!

梅雨時期に塩漬けにした梅から梅酢が上がって、土用干しがはじまる頃、ちょうど時同じくして、新生姜の出荷がはじまりまりました。

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畑から掘り上げた新生姜は、畑で葉っぱを切り落としてから、出荷場に運び、きれいに洗ってから、選別し、包装して全国に出荷されます。貯蔵の生姜に比べて水分量が多く、傷みやすい新生姜の洗浄は特に気を使います。

農業、というと畑仕事ばかりをイメージしがちですが、運搬や洗浄、選別や包装などもとても大切な仕事です。収穫する時には、その後の出荷までの作業をイメージできるように、スタッフたちも畑仕事だけではなく、いろいろな作業に携わるようになっています。

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泥付きの生姜を洗浄機に入れている所。洗浄機の水がまんべんなくあたるようにベルトに載せて送ります。

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こちら洗浄機の出口。きれいに洗われた新生姜を、傷まないように注意しながらにコンテナに収めます。

当たり前のことですが、それぞれの仕事は別々ではなく、全てがつながっています。それを単純な作業として切り離し、効率だけを追求してしまうと、見落としてしまうことがあります。お客さんの手元に届くまでの工程を畑で作業している時にもイメージできるかどうかで、野菜の品質は大きく変わってきます。

時々、「有機の野菜なのに、きれいすぎる!?」と、怪しまれるようなこともあったりしますが、店頭や通販でお客様の手元に届くまで、野菜の元気を保つために、畑だけではなくて、出荷場においてもいろいろな工夫と手間を注いでいます。そして、この品質を評価して、野菜を買い続けてくださるお客さんがいらっしゃるからこそ、こんな方法を続けることができます。

新生姜は早めに収穫するので、収量が少なくなるうえ、手間もかかるので少々割高ですが、それでも食べたいフレッシュな季節の味です。定番の甘酢漬けの他に、そのまま天ぷらにしても美味しいのでおすすめ。それぞれ、ホームページのレシピコーナーで紹介していますので、ぜひお試しくださいね。

紅ショウガの作り方  → http://www.yuukinougyou.com/recipe/3877634
生姜と夏野菜の天ぷら → http://www.yuukinougyou.com/recipe/8280352
posted by 大地と自然の恵みスタッフ at 07:00| Comment(0) | 有機しょうが/ginger | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月05日

彩り!かんたん! 夏野菜のめんつゆ揚げびたし

8月に入りました!夏本番。食事の用意がおっくうな季節です。しかし、ここで食事をおろそかにすると家族一同夏バテダウンとなるのもまた、恐ろしい法則。できれば栄養のあるものをまとめて作って冷蔵保存。2〜3日食いつなぎたいというのが、手抜きではなく、合理的かつカシコイ食事計画。。と、いう訳で、作り置きできて、食欲減退時にもおすすめのお野菜たっぷりレシピをご紹介します

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我が家の夏の定番、夏野菜たっぷりめんつゆ揚げびたしー☆

お野菜は色々入った方が、彩りも栄養価も高いのですが、全部そろわなくてもオッケーです。でも、ナスとオクラは入れたいですね。。(ええ、美味しいからですよ。我々が栽培しているから、という理由だけではありません ^_^;)

【材料】2〜3人分
・有機なす 2本
・有機オクラ 5〜6本
・その他、好みの夏野菜(かぼちゃ、ピーマン、ししとう、ズッキーニなど)
・揚げ油 適量 (低温圧搾の菜種油)

漬け汁
・めんつゆ(ストレート ) 1カップ
 ※手作りのレシピはこちら→ねばねば☆パワーそうめん 
・有機生姜 ひとかけ

・青しそ 2枚
・大根おろし 少々

【作り方】
下ごしらえ
・野菜を食べやすい大きさに切りそろえます。油がはねるので、水気がついていたらふき取っておきます。
・生姜をすりおろして、めんつゆに混ぜておきます。

1・180℃に熱した揚げ油に、切った野菜を入れて揚げます。(油に対して、野菜を入れすぎないように注意)
できるだけ種類別に、固いものから順番に揚げます。カボチャ、ズッキーニなどは他の野菜よりも揚げるのに時間がかかるのではじめに、オクラやナスは2分程度、ピーマンやししとうはもっと短い時間で火が通ります。揚げた野菜は、ザルやキッチンペーパーを敷いた皿などに取り、油を切ってから漬け汁に浸します)
揚げ油は、揚げている途中に、量が減ったり、色が濃くなったりすれば、つぎ足して使用します。野菜のかけらなどが油に残っていると、それが焦げて、油の風味が変わりますので、こまめに引き上げて。
2・油を切った野菜を熱いうちにめんつゆに浸します。(浸してすぐに食べられますが、1〜2時間浸しておくと味が染みてきます)
3・2を浅い鉢などに盛りつけ、大根おろしと細く刻んだ大葉を添えて完成です。(このトッピングはなくてもいいのですが、写真の様に薬味を天盛りにすると、お店みたい。おいしそーって言ってもらえたら、作る方のモチベーションもアップ。見た目から食欲をそそるのも大事!)
※ 天盛りとは 日本料理の盛りつけ方法で、料理の上に薬味や香の物を小高く載せることをさします。まだ誰も箸をつけていませんという意味もあります。

【ひとことメモ】
・冷蔵庫で2〜3日保存できます。
・暑くて食欲がない時は、めんつゆ1カップに対して、米酢を小さじ2、お砂糖を小さじ1加えて軽く煮立てた漬け汁にアレンジすると、さっぱりと甘酸っぱくて食が進みます。
・ごはんのおかずとしてはもちろん、おそうめんに漬け汁ごとかけて食べても美味しい。栄養バランスもばっちり!
posted by 大地と自然の恵みスタッフ at 00:00| Comment(0) | 有機なす | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする