2019年11月25日

調味料のこと 砂糖編

以前に、油について取り上げましたが、今度は調味料。単純に、塩、砂糖と言ってもその品質は実に様々。あまり考えずに、昔から使っている銘柄をなんとなく使い続けているという人も多いかもしれません。

台所に常備しておく調味料の種類は、台所の数だけ組み合わせがあります。特に日本の家庭料理では、和食以外に色んな国の料理が取り入れられていることが多く、うっかりすると調味料だらけ。。ここは基本に立ち返り家庭科でも始めの方に習う「さしすせそ」に絞って紹介しようと思います。

さしすせその「さ」は砂糖の「さ」

調味料の「さしすせそ」とはそれぞれ、和食でよく使われる5種類の調味料を指し、その並びは、調理の際に食材に加える順番を示しています。

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1.さ→砂糖
2.し→塩
3.す→酢
4.せ→醤油(古い仮名遣いで「せうゆ」から)
5.そ→味噌

そして、今回はその筆頭である砂糖について。みりんやお酒、甜菜糖やハチミツなど、砂糖以外にも色々な甘味料がありますが、一番良く使われるのが、サトウキビを原料とした砂糖です。

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かつて砂糖は大変に貴重なもので、庶民は手に入れることも難しいという時代もありましたが、戦後、砂糖の価格も徐々に下がり今ではとても身近な食材になっています。最近では健康志向から、砂糖や甘みは控える傾向にありますが、砂糖には甘みをつける目的以外に、焼き色をつけたり、生地をしっとりとさせる効果もあり、甘みを控える目的でやみくもに分量を減らすと、色が悪くなったり、固くなったりと、料理の仕上がりに影響する場合もあります。

砂糖が「さしすせそ」の筆頭にあるのは、主に加熱調理の際、たとえば肉じゃがを作る場合など、砂糖より先に塩気(塩や醤油)や酸(酢)を加えてしまうと、食材が固くなり、食材に甘みが染み込みにくくなってしまうからです。(煮汁は甘いのに、ジャガイモは固くて味が染みていないという出来の肉じゃがを作ったことのある人は大抵これが原因 )さらに酢、醤油、味噌の三種類は発酵食品で、長く加熱すると酵素や独特の風味が損なわれるため、調理の終盤に使うことが多くなります。

サトウキビを原料にした糖類の中でも、色々な種類があります。

1・黒砂糖
2・きび砂糖
3・粗糖(花見糖)
4・上白糖
5・三温糖
6・粉糖
7・グラニュー糖
8・氷砂糖

※ リストは上に行くほど、原料に近く、下に行くほど加工・精製が進んでいて、糖以外の成分が少ない状態です。

原料であるサトウキビの茎を圧搾して、糖分を含む液を絞り、不純物を分離する前の段階で煮詰めて固めたのが黒砂糖。食べたことがある方はご存知だと思いますが、黒砂糖には甘みだけでなく、独特の風味の中に苦みやコクがあり、料理の種類によっては、その個性が邪魔になることもあります。黒砂糖として消費されるのはほんのわずかで、多くの場合、ここからさらに精製してさまざまな種類の砂糖になります。

加工の段階で、糖分以外の成分を徐々に分離していきますが、分離した糖蜜はモラセスとも呼ばれ、ラム酒や焼酎の材料になったり、健康食品の材料になったりもしています。(だから黒砂糖よりも工程の多い白砂糖の方が値段が安い)


最近では精製度の高い白砂糖やグラニュー糖が有毒であるという議論も多く、摂取を避ける人もいますが、個人的にはどれも程度問題であると思っています。精製度の高い砂糖では、雑味がないことによるメリットもあるのですが、砂糖の種類による味の違いについては意識している人は少ないかもしれません。私個人の印象ですが、白砂糖よりもきび砂糖や粗糖の方が、砂糖本来の風味があり、美味しいと感じるので、普段私がが調理用に常備しているのは「きび砂糖」です。すっきりしたいジンジャーエールなのどレシピにはもう少しあっさりした「粗糖」を使っています。ここでさらにすっきりしていそうなグラニュー糖を使っていないのは、どちらかというと産地確認の問題。グラニュー糖は原料の産地表示がないものがほとんどで、国産なのか輸入なのかもわかりませんが、きび砂糖や粗糖の場合、「種子島産」などの具体的産地の表記がなされていることが多いということがあります。

どちらにせよ取りすぎれば良くないというのは変わりなく、できるだけ素材本来の甘みや旨みを引き出す調理法を工夫したり、みりんや酒などを使用するなど、おやつや飲み物以外でも糖分を摂りすぎないように工夫しています。甘いものは心の栄養、というと言い訳のようですが、楽しみのために、食べ過ぎないように注意しつつ、時々はきらびやかなスウィーツを食べたりするのも悪くないと思います(ただしその頻度は問題ね)

ちなみに市販の清涼飲料水には砂糖ではなく「果糖ブドウ糖液糖」が使用される場合が多く、この糖液は砂糖と比較して甘さがすっきりしているので、知らず知らずのうちに糖分を取りすぎてしまうので、注意が必要です。糖分の過剰摂取によって、虫歯や糖尿病などのリスクが高くなることは良く知られていますが、さらに原料のトウモロコシは遺伝子組換えである可能性が高いのです。果糖ブドウ糖液糖については、安価であるため、ファーストフードや低価格の加工食品に使用される割合も高く、所得の低い層ほどこれらの食品の摂取量が多くなっているということも気になる点です。

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以前に取り上げた油の場合と同様、これを使用した加工食品にはそのことが記載されることがないために、知らず知らずのうちに、遺伝子組換え作物を摂取してしまうことになります。遺伝子組換えといえば、自然食品のイメージが強い「甜菜糖」は国産でもほぼ遺伝子組換え作物になっていると知って、こちらも選択肢から外しました。過敏と思われるかもしれませんが、その安全性に結論が出ていない新しいテクノロジーをまず疑ってかかるということは、常に大きな流れに翻弄される私たちに残されたわずかな自衛手段だと思うからです。

どんな食品でも、安心して食べるものを手に入れるために、原料の由来や加工方法がはっきりと示されたもの、さらには生産者が見えるものを選ぶということに行き着きました。野菜だけではなく、自分や家族が日々口にするもの、さらに生活で使用する日用品や衣類についても、どんな風に作られたものかを意識して選択するということは、社会を変える第一歩ではないでしょうか。

砂糖のことを説明するつもりがちょっと風呂敷を広げすぎたようですが、とても大事なことだと思っているので、一人でも多くの人に届けばと思いつつまとめています。最後までお読みいただき、ありがとうございます。
posted by 大地と自然の恵みスタッフ at 10:32| Comment(0) | 有機野菜レシピ/recipe | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月18日

おいしい野菜を作るために 機嫌の良いスタッフが必要です。

料理は素材が8割

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野菜レシピの開発は、ブログ管理人の担当なのですが、料理していて思うのは、料理は素材が8割ってこと。いやいや、もっとかな?料理のテクニックを磨く前に、まずは食材選びの目利き。実のところ食材さえよければ、込み入った調理など不要。色々凝ったことするとかえって素材本来の良さを損なうくらいのもんです。

だから真の目利ともなると自分で野菜育て始めたり、魚釣りに行っちゃったりします。逆もまたしかり。美味しい野菜作りを突き詰めると、百姓だって自分で料理して食べ始める。いずれも食いしん坊なのは変わりなく、美味しいものに貪欲な者ほどいい職人になるというのは、必然の流れなんでしょうね。

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今の時期、甘みがましている自慢のニラ。炒め物や餃子だけでなく鍋物にも便利!

野菜の味に影響するのは、肥料はもちろん、適切な灌水、換気、それぞれの作物にとって快適な温度や湿度のコントロール。さらに彼らをお世話するスタッフの体調やご機嫌だって影響しています。体調が悪いと他のスタッフや作物の様子に気を配る余裕が失われ、不機嫌な人がいれば、現場のムードも悪くなって、全体の作業効率も落ちてしまいます。それぞれが機嫌よく仕事できるように、食事と休息も大事な仕事の一部です。がむしゃらに時間をかけさえすれば生産性が上がるっていうもんでもない。

機嫌よく仕事することの大切さ

お腹が減っているのに作業を続けたりしたら、集中力が切れやすく、普段ならありえないミスをすることがあります。怪我の原因は不注意より前、その不注意になる原因が空腹や寝不足なんだから、くれぐれも自分の機嫌をとりそこねんな!ということは、声を大にして言いたい。

常に機嫌よく仕事をすることは、大きな事故を防ぐ上でも、実はとっても大切なこと。疲れたり、イライラしていたりすると、ささいなことでもネガティブな方向にばかり思いつめがちになります。美味しいものを食べると前向きになるなんて、単純なようですが当たり前の因果関係じゃありませんか。

そしてもちろん、食事の内容も大切。有機農業を仕事にしながら、自分は添加物まみれの加工品や栄養ドリンクなんぞで稼働していたら、本末転倒。作物より先に人間の方が病気になっちゃったりしたら、まるで説得力なし。元肥や追肥の計算の前に、自分の食事と生活環境を整えることが先です。

このブログや、レシピの記事は、野菜を買ってくださるお客さんに、美味しく野菜を食べて欲しい!という思いと共に、スタッフのみんなにも、自分達の育てた野菜をもっともっと食べて欲しい!という、やや押しつけがましい管理人の希望が盛り込まれております。若いスタッフは、まだ多少の無理してもへっちゃらだったりして、自分の体のことを考える機会も少ないのではないかと思います。(そういう管理人だって、20代の頃はかなり適当な食生活でした)健康情報も多すぎて、何が正しいのかまったく分からない世の中ですが、そこは植物に習い、その時々で自分の体が本当に欲しているものに気づける感性を養っていきたいですね。




posted by 大地と自然の恵みスタッフ at 11:59| Comment(0) | 日々のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月11日

晩秋の畑

まだ日中は汗ばむ陽気の高知の秋、ようやく朝晩の冷え込みが強くなり、木々も少しずつですが色づいてきました。
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鮮やかに畦を飾っているのはイヌタデの花です。

植え付けてもうすぐ1カ月になる菜ばなの畑を見に行きました。植えた時はひょろひょろと頼りなかった苗ですが、こんなに大きくしっかりとした株に育っています。

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ここまでくると、少々虫にかじられてもへっちゃら。でも最近は朝晩の冷え込みもあって、虫の姿も減ってきたのでほっとしています。(と、言いつつ、撮影時にヨトウムシを一匹捕獲。)

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花芽はまだ見当たらないです。もうちょっと寒さに当たらないと出てこないかな。

待ち遠しい菜ばなの収穫は、早ければ12月下旬、遅くても1月の上旬から。実はブロッコリーがちょっと苦手な管理人ですが、同じ花野菜でも菜ばなは大好物。やわらかく、ピリッとした辛みがクセになる菜花。今シーズンもいっぱい食べたいです。
posted by 大地と自然の恵みスタッフ at 10:40| Comment(0) | 有機な花/field masterd | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月04日

生姜収穫の季節到来!

高知県で11月といえば、生姜!そこここの畑で収穫がはじまっています。南国土佐の代名詞的産物といえば、カツオ、文旦、そしてわれらが生姜!ではないでしょうか。全国の生姜生産量のおよそ四割以上が高知県産で、もちろん日本一の生産量です。

大地と自然の恵みでは、7月頃、ハウス新生姜の収穫が始まり、10月下旬には、露地の収穫が始まっていました。この時期は気温が下がって雨が少なくなるので、根茎が充実した状態で水分量が減り、新生姜よりも辛みが増してきます。今収穫した生姜は、温度と湿度が保たれた予冷庫に貯蔵され、来年の収穫期まで少しづつ出荷されます。

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貯蔵用の生姜は、傷があると、そこから腐って貯蔵中にダメになってしまうので、引き抜くのも丁寧に。この後、茎の部分を少しだけ残して切り離し、丁寧にコンテナに詰めていきます。

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掘りたての生姜はこんな姿をしています。ずっしりと頼もしい重さ。お店で見る生姜とはずいぶん違いますね。植え付けから収穫まで、手で虫を取り、追肥、土寄せ、敷き藁、草引き、さらに虫取り。。気が遠くなる手間をかけてだいじに大事に育てた有機の生姜。ぜひたくさんの方に味わっていただきたいです。

posted by 大地と自然の恵みスタッフ at 10:49| Comment(0) | 有機しょうが/ginger | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする