2020年02月24日

土からかんがえる。

私がホームページとブログを担当することになった時、代表から、「有機農業を広めるにはどうしたらいいだろうね?」という問いかけがありました。それから2年以上は経過しているのですが、ずっとそのことをかんがえています。

私は近所の人が作らなくなった畑を借り受け、かなり適当に作物を植えています。正直言って労力に見合う収量はありません。知識が浅いのと共に、山の斜面の棚田を畑にしているので、土は粘土質で固く、機械もないので、肥料や水を運ぶにも一苦労です(つまりは肥料も灌水もちゃんとやれていないということです)

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雑草の花もきれいだなどと言っては、ヒョロヒョロの大根やちっこい玉ねぎなどを収穫しています。。

大地と自然の恵みに出勤している時は、時々畑に撮影に出る他はほとんど事務所にいて、パソコンの前に座っていますので、畑のスタッフに比べると経験値は浅いのですが、ホームページやブログを書くための取材をしていると、自分の畑に応用できそうなことがいろいろと出てきて興味は尽きません。

ただ、会社の畑で上手くいっている方法を自分の畑で試したところで、同じように作物ができる訳ではありません。私の借りている畑は、会社の所在地と同じ香北町内ですが、山の上で標高差が300m近くあり、寒暖差や日照、土の質も会社のある韮生野の畑とは条件が違います。人間の体も同じで、誰にでも良い健康法というものはありません。例えば、低血圧の人が飲んで体調が改善した成分があったとして、それを高血圧の人が採ればかえって悪くなるというようなこともあります。

先週、土のことをブログの記事にしようと、代表に肥料や土壌の話を聞き、土壌に含まれる成分と作物の生育に必要な肥料分のことなどを調べていました。ちょっと調べただけでも複雑で、とっても奥が深いテーマだということはわかりましたが、たとえ10年それについて学んだ後、データや計算方法などをこの場所に書き連ねたところで、土づくりについての本質が、伝えたい人たちに、うまく伝わることはなさそうだとも思いました。

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土がこのようにフカフカしていて黒いということは、実はすごい努力の積み重ねなのです。すぐ近くでも、宅地など畑でない場所の土の色はとっても固いです。

お金で買えない
会社で作っている畑は、有機認証を取得しているために、ときどき土壌の成分分析なども行っていますが、普段の土作りは実際に土に触れて、匂いや感触を確かめながら、代表やスタッフが、この畑に何が足らないか、または何が多いのかを判断しています。「この判断だって、将来はAIが担うようになるかもしれないよ」と代表も言っていましたが、気象条件が一定しない最近の状況で、データを10年100年蓄積したところで、はたしてAIが妥当な判断を下せるようになるのか、日照までもコントロールできる完全な施設栽培であればともかく、土と自然環境に依る有機農業を続ける限りは、経験を積み、状況に応じた判断ができる感性を養うことの方が、少なくとも現時点では大切であると私は思います。そしてそれは、お金がなくても、家や畑が災害で破壊されたとしても、持っている人から奪い取ることのできないものです。


東日本大震災以来、生活に不安を感じることが増えてきたような気がします。あらゆるものが自動化される中、生活が私たちの手元から離れ、食べ物の供給元さえ見えなくなっているような毎日は、自分でハンドル操作ができない猛スピードの車に乗っているようです。自分で運転しなくてもお金という燃料さえあれば動いているので楽なのかもしれませんが、どこに行くのかわからないのが怖いので、私はこの乗り物から降りたいと思いました。この乗り物=経済と考えるなら、買い物を変えることで、自分の乗る乗り物を変えることができます。

毎日の買い物を変えるだけで
環境や循環に配慮した食品は、そうでないものに比べて高価になることが多いのですが、生産者はかならずしも裕福ではありません。言い訳や前置きをせずに、自分の仕事に最善を尽くしている!と断言できるのはとても幸せなことだと思いますが、作ったものを誰かが買ってくれなくては、仕事として継続することはできません。食品以外の商品やサービスを提供する仕事でも、そこに働く人たちが幸せでそれが続くことを望んでいるかどうか、また価格を安く保つために、そこで働く人たちや、原料の生産者が安すぎる報酬で不当に搾取されていないかを常に意識して選ぶことで、自分たちもまた守られるのだということを、多くの方に知っていただきたいのです。

※ 2001年ごろにインターネット上で広がった「世界がもし100人の村だったら」という、作者不詳の短い文章が参考になります。日本でも翻訳され書籍化もしていますが、ネット上のあらゆるところで紹介されています。子どもにも大人にもわかりやすいテキストなのでぜひご一読ください。
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posted by 大地と自然の恵みスタッフ at 10:24| Comment(0) | 有機農業の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月10日

ハウスに種生姜を植えました。

節分も過ぎ、高知でも寒さが戻って来た先週末、今朝は気温も氷点下を記録!この冬では一番の冷え込みとなりました。そんな寒さの中、ハウスの中では、なんと早くも生姜の植え付けがはじまっています。

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露地に比べるとずいぶん早いような気もしましたが、よく考えると、来月末ぐらいから露地の植え付けもはじまるのでした。2月は逃げるってよくいいますね。今年はうるう年で2月も29日まであるとはいえ、今週末でもう折り返しです。

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植え付けって種生姜を土に埋めるだけ、と思うかもしれませんが、実は注意点がたくさんあるんです。まず気をつけるのが植え付けの間隔と種生姜の向き。

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植え付けの必需品といえば、このメジャー。畝の中心にメジャーを渡して、種と種の間隔を確認しながら植えます。今回は25pくらい。ちなみに植穴の深さは人さし指の長さぐらい。植える間隔、深さ、種生姜の向きなどを揃えておかないと、後の様々な作業の効率に影響します。積み上げの一段目をきっちりしておかないと、上に行くほど不安定になりますのでここは慎重に。

今回生姜を植えたハウスは、植え付けの2週間ほど前に、元肥と土壌のpHを調整するための木炭の粉末など土壌改良材を一緒に土に混ぜ込んでいます。この土作りのさじ加減が一番難しい。肥料は多すぎても少なすぎてもうまくいかないのですが、自然相手なので毎回同じにすれば良いということもなく、同じ地域でも、少し離れると土の色や質感が違っていたりして奥が深すぎます。(土づくりについては、また別の機会に詳しく掘り下げてみたいと思います)

ハウス栽培なので、路地栽培よりも早く育つのはもちろんなのですが、本来の生育時期とずらしているのですから、作物に無理をさせていることは間違いありません。生育を助けるために、ハウスでの定植に使う種生姜の大きさは路地の時よりも大きめにしています。このハウスで収穫がはじまるのは夏。みずみずしい新生姜を収穫するまでにはまだまだたくさんの作業がありますが、それもまたおいおい報告してまいります。


posted by 大地と自然の恵みスタッフ at 11:59| Comment(0) | 有機しょうが/ginger | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月04日

立春です。

暖冬に悩まされたこの冬ですが、今日は寒い!立春というと、「春」という文字が入るので、なんとなく暖かくなるのかな?と思ったりしますが、実際に2月の上旬といえば、一年を通して、一番冷え込む時期。今朝は露地の畑にも霜が降り、畦の雑草たちもなんとなくかわいい姿になっていました。

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オシャレ。

例年ですと、2月末まで出荷ができる菜ばな、暖冬の影響で急速にトウがたち(花芽がつくことを「トウがたつ」といいます)もうすぐ出荷できる時期が終わってしまいます。ここにきて冷え込みが戻っているのですが、いちど花芽がつくとその勢いは止まらないということで、ちょっと名残惜しいですが、あとはお花見を楽しみにしたいと思います。

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今朝の菜ばな畑です。手前の畑はだいぶ咲いてしまいました。美しいですが。。

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ここだけ切り取ると、とっても春っぽいのですが、今朝の外気温は3℃ぐらい。

私は、この花が咲いた状態の菜ばなも大好きで、サラダの彩りに使ったりするのですが、花が開いた菜ばなは販売できないので、開いた菜ばなを食べたい場合は、あたたかい室内で水を入れたコップに菜ばなを差しておくと、固い蕾もすぐに開きます。野菜のお花見、楽しんでみてくださいね。菜ばなの出荷は今月中旬ぐらいまで。ご注文お待ちしています。
posted by 大地と自然の恵みスタッフ at 10:27| Comment(0) | 有機な花/field masterd | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする