2020年08月10日

お野菜担当マネージャー

大地と自然の恵みでは生姜やミニトマトの他に、季節ごと色々な作物を育てていますが、有機農家の中では、種類が限定されている方かもしれません。やみくもに品目を増やすと資材や包材の在庫が増えて効率が悪いのですが、かといって特定の野菜に絞ることは、それがダメになればおしまいということになり、有機でやるにはリスクが高すぎます。作物選定の方針についてはホームページの方でも紹介していますが、この土地の気候風土に合っていて、作物に無理をさせないこと、日々自分達が食べて微妙な味の変化にも心を配ることができるような作物を厳選して育ててるということが基本です。

スタッフは入社してからしばらく、新人の頃は色々な作物の作業をまんべんなく担当して、たくさんある作業をひとつひとつ覚えていきますが、ある程度経験がついてから後は、どれかの作物を主に受け持つことになります。昨年入社の北野君はまだ若いですが、入社前にも県内のトマト農家で研修していたことがあり、最近ミニトマトの担当になりました。(ちなみにミニトマトの担当はもうひとりいます)ホームページのスタッフ紹介でもトマト好きであることを公言していた彼は、将来的にもトマト農家をやりたいという希望があったところからの抜擢です。

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ミニトマトは作業の種類や頻度も多く、マメに構ってやらないとすぐに機嫌を損ねる作物のようです。夏のイメージがあるトマトですが、実は雨や湿度が苦手。湿度の高い高知の夏で、ほおっておくとすぐに病気になってしまいます。自然に育って収穫できるサイクルだと問題にならないことも、年中出荷するとなれば、それなりのケアが必要なのはわかります。実際、ハウスのトマトが一番好調なのは5月から6月頃。日照時間も気温もほどほどで次々に実が色づきます。

現在ミニトマトを収穫しているハウスは社屋の近くで、一棟は収穫終了間近、もう一棟の方は収穫がはじまったばかりです。植え付けを少しずつずらすことによって、途切れずに収穫、また出荷できるようにしています。

北野君に現在のミニトマトの様子を聞くと、実はあまり良くない。とのこと。素人の私が見ると、特に問題なく元気そうに見える株ばかりなのですが、現場はなかなかシビア。何が問題か聞いてみると、一部で「トマト黄化葉巻病」という病気が発生していると教えてくれました。

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これがその「黄化葉巻病」にり患している株です。

枯れていたり萎れていたりするのではなく、色や形が少し変化しているだけなので、知らないと見逃します。
これは「タバココナジラミ」という小さな虫が媒介するウィルスが原因の病気で、このウィルスにり患した株では先端から、葉っぱの縁が黄色くなり、端から形がくるんと巻いて縮れたようになって、成長が止まり、実もほとんどつかなくなります。

慣行では、このような株を見つけたら直ちに株ごと引き抜いて、媒介するタバココナジラミを駆逐する薬剤を散布するようですが、有機栽培ではそうもいきませんので、かわりに天敵の「サバクツヤコバチ」を放しています。

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これが天敵「サバクツヤコバチ」の蛹がついている5cmくらいの小さなタグ


天敵は小さな台紙に蛹の状態でついているので、設置後しばらくおくと羽化して、ハウス内にいる「タバココナジラミ」を捕食します。

さらに見ると、り患している株も引き抜かれる様子もありませんので、そのあたりを代表に確認してみると、現時点では病気が大きく広がる様子はないので、天敵で緩和する程度で様子を見ているのだとか。これもまた「ウィルス」の仕業だとすると、今だから色々と考えさせられることがあります。いずれも、経験の積み重ねと判断のタイミングでしょうか。ウィルスとの知恵比べは続きます。

posted by 大地と自然の恵みスタッフ at 11:54| Comment(0) | 有機ミニトマト/tomato | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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